クロキメモ

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観た映画01-クワイエットルームへようこそ

 

「鬱陶しいよね。てっちゃんは面白い国の人だから。仏壇も冗談に出来る人だから。私なんか、鬱陶しいよね。」

 このセリフを聞くためだけに何十回と見ている松尾スズキ監督の作品。松尾スズキと言えば演劇はもちろん、ドラマに映画と大活躍な大人計画主宰なわけで、誰がどう見ようと面白い国の人だ。

 でもこの「面白い国の人」という単語は、自分のことを面白いと思っている人から出てくるものでは無い気がしている。つまり、かの松尾スズキですら自己評価は面白く無いなんじゃないか(と、勝手に思わしてもらっている)。

人と話をしていて、「ああ面白くないなあ」と思うことが、ときたまある。

これは裏を返せば「自分は面白いのになあ」と不遜にも思っているわけで、何様なんだよ、と。そもそも自己評価で肯定的な見方をするのは百害あって一利無し。勿論、見せ方として自信があるというのは大事かもしれないけれど、内側として無駄にプライドを肥大させても良いことはないでしょう。そういう時に見ることにしている。人生であと何回見ることになるか分からないけど、極力見なくても良い様にしたい。

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<好きだった点>

・最初のスキンヘッドの男が風船を膨らますカット

・明日香の感情がピークに達した時に起こるスローモーションと無音

・モノローグの時に敢えて入れている動きの無い第一人称視点